老舗の「液体の濃度」を測る 株式会社アタゴ

データブック 旋光計-ICUMSAと旋光度

ICUMSAにおける旋光度について

ICUMSA 規格・標準SPS-1(2002)旋光分析と国際糖度目盛-公定法- から抜粋

2.適用領域

この標準は、法定分析、取引用の分析及び工場管理で用いられている。砂糖産業の原料、中間製品及び最終製品に適用できる。

3.定義

3.1 規定糖溶液

「規定糖溶液」とは、真空中で秤取した26.0160gの純蔗糖を水に溶解し、20.00℃で最終容積を100.000㎤とした溶液と定義する。本溶液は標準状態(1013mbr,20℃、相対湿度50%)の大気中で秤取した26.000gの純蔗糖を水に溶解し、最終容積を20.00℃で100.000㎤とした溶液に相当する。

3.2 国際糖度目盛の100°Z点の基準

国際糖度目盛(International Sugar Scale)の100°Z点の基準は、純蔗糖の規定溶液(3.1)を長さ200.000mmの検糖管に入れ、水銀の同位元素198Hgの緑色光の波長(真空中で546.2271nm)を用いて、温度20.00℃での測定した時の旋光度(optical rotation)である。他の波長に対しては、蔗糖溶液の旋光度分散(rotatory dispersion)の式が適用される。

3.3 有効波長

くさび型石英補償式検糖計(quarts wedge instruments)の有効波長(effective wave length)は、587.0000nmと決定された。Na黄色光の2重線の平均有効波長は、*589.4400nmと決定された。
*真空中での波長であることが省略されている。

旋光分析と国際糖度目盛-公定法- からの要約

国際糖度目盛100°Zの旋光度(20.00℃)

  • α546.2271nm=40.777±0.001°
  • α587.0000nm=34.934±0.001°
  • α589.4400nm=34.626±0.001°
  • α632.9914nm=29.751±0.001°
  • α882.60nm =14.836±0.001°
  • (※波長は真空中と解釈)

旋光計(国際糖度目盛が目盛られている方が望ましい)

必要とされる精度

  • Class0.2 :全目盛範囲にわたり最大誤差が±0.2°Zのもの
  • Class0.1 :全目盛範囲にわたり最大誤差が±0.1°Zのもの
  • Class0.05 :全目盛範囲にわたり最大誤差が±0.05°Zのもの

検糖管の精度

  • Class A :公称値との差が±0.01%を超えてはならない
  • Class B :公称値との差が±0.2%を超えてはならない。実測値を検糖管に表記する