水道水は、水道法第4条の規定に基づき、「水質基準に関する省令」で規定する水質基準に適合することが必要です。規定は51項目あり、その中にpHも含まれています。pH値8以上だと塩素消毒の効果が低下し、6.5以下では浄水処理過程の凝集効果が低下すると言われています。
日本のpH基準 | 5.8~8.6 |
EUのpH基準 | 6.5~9.5 |
USEPAのpH基準 | 6.5~8.5 |
(参考)水道水のpH基準
河川・湖沼・海域などの水は、生活環境の保全に関する環境基準である環境基本法により、水質や土壌について望ましい基準を定めています。利用目的よって類型が決まっています。 河川はAA~E類型、湖沼はAA~C類型、海域はA~C類型と分かれており、AA類型が最も綺麗な水、E類型が最も汚い水になります。
河川AA~C類型 | 6.5~8.5 |
河川D~E類型 | 6.5~8.5 |
湖沼AA~B類型 | 6.5~8.5 |
湖沼C類型 | 6.0~8.5 |
海域A~B類型 | 7.8~8.3 |
海域C類型 | 7.0~8.3 |
(参考)河川・湖沼・海域などのpH基準
[参考資料]
農業において、農業用水基準は、水田で栽培する稲の正常な育成のために望ましい灌漑用水 の指標です。汚濁物質項目毎に、被害が発生しない為の許容限界濃度を検討したもので、 昭和45年に基準が定められました。(法的な基準ではありません) そこでは、pHの基準:6.0~7.5となっており、pHが低すぎると根の発育阻害や塩基の流亡による土壌の老朽化を招き、 高過ぎると鉄欠乏による葉の黄化現象などを引き起こすと言われています。